禿生海峡冬景色

山形在住【食いしん坊中年男子】の平穏な日常に突如襲いかかる妻子と愛猫の嘔吐!そしてその内容物について…

2006年06月

大衆酒場

実家を離れてからもボクがまだ千葉に住んでる頃は、家族内の誰かが誕生日の時に集まって食事をするという機会が結構あった。いつもは、定番の焼肉屋とか寿司屋に行く事が多かったのだが、ある時父親が「オレの知ってるいい店があるから、皆でそこに行こう」と言い出した。そして、連れられて来たのは驚いた事に大衆酒場!ボクも弟も酒は飲めるクチだったものの(ちなみに母親は全く飲めない)、その頃はまだいわゆる“若者向けの店”にしか興味がなかったので、昭和の香り漂う木造のひなびた店舗には父親以外全員が「え?」と目が点になってしまった。

で、店内は広いもののオヤジ客でギッシリ…どうにか座敷きを用意してもらったのだが、汚れた畳も湿った座蒲団も馴染めず、出された料理の数々も今思えば美味しい物だったのだろうが、揚げ物とか肉料理にマヨネーズとかケチャップをビシャビシャかけて食いたい年頃のボクらに「ここの、キンキの煮付けは絶品なんだぞ」って言われても「はあ…」って感じ。嫌煙者である母親にいたっては呼吸する事さえままならないという、ちょっとした地獄気分に浸ってる始末。その後の事はあまり覚えてはいないのだが、結局どんよりとした雰囲気のまま早々に引き上げ、父親はしばらくむくれていたような記憶がある。

で、現在なのだが…なんと今まさにボクが大衆居酒屋にハマってるじゃないですか!なので、こないだメールで父親に、あの時の事を話しつつ「昔はあの店の良さがわからなかったけど、いま改めてもう一度あの店に行ってみたい」と「だから、身体が良くなったらまた連れてってください」「ちなみにボクが最近気に入ってる店ではモツ焼きが70円で、しかも、なかなかうまいのだ」「山形に来たら案内してあげよう」と…

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昨日は父親の手術の日でした。予定時間をオーバーして5時間もかかったそうですが、結果は「やって良かった」と言えるものだったらしく一安心。報告の電話をくれた母親の声も明るく、摘出した患部をゴム手袋して触らされたと苦笑していました。付き添いは、弟夫婦の他に叔母三姉妹も駆け付けてくれたそうで、麻酔から醒めた父に早速「生活をもっと摂生するように」と言い渡してたそうな…叔母さんたち超強いからな。長男である自分が側に付いていられなかった事を心苦しく思う部分もありますが、事前にメールや電話で充分コミュニケーションはとれていたので、許してもらえて…たらいいな。

まだしばらく検査を繰り返さないと完全に安心できるかどうかわからない状態ですが、前回この父の病気の事を書いた時に心配して声をかけてくれた方が結構いらっしゃったので、とりあえず報告をさせていただきました。今はとりあえず「ホッ」としております。

飲酒履歴

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先週末は久々に酒びたりな日々だった。え、いつも浸ってるでしょって?いやいや、普段の週末は外飲みでベロベロになって次の日は二日酔いで…な感じなので、土日連休でも飲んでるのは1日だけなのです。というわけで、金曜日は『一ぱいや』の後に『やきとり二口橋』に行きました。ちなみに『一ぱいや』は千歳橋のたもとにあり、馬見ヶ崎川を上流へと昇ってった次の橋が二口橋なのであります。さんざん肉を食べた後だったので『やきとり二口橋』では主に魚介類を責めてみました。念願の牡蠣バターを食べ、ホヤを食べ、マグロを食べ、ドジョウは却下され、ゲソ天を食べ…結局ベロベロになって帰ったのですが、次の日は不思議と二日酔いにはならず…ひょっとしたら寝る前に吸引した酸素のおかげかもしれません。

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土曜日は友達が来るとの事だったので、スーパーや魚屋であれこれ買い込んでめずらしく宅飲み。離婚問題を断ち切りつつある友達を励まし「ネットやんなさいネット、フト眠れない夜更けにの寂しさにはネット!」と強くインターネット接続を薦めたが反応はイマイチだった。でも、mixiのゲイONLYコミュみせたら興味深々で見入ってたっけ…まあ、無理に薦めて出合い系とかにハマっちゃったり、口のうまいヤサ男にたぶらかされるのも怖いから、これ以上は言うまい。おみやげに買ってきてくれたエビスをグビグビ飲ませていただいた。明日も仕事だという友達が12時前に帰った後は、本田夫妻とビデオチャット。酒はビールから焼酎にチェンジ!いただき物ながら長年放置してあった珈琲焼酎を飲んでみたら意外にうまかったので、なるほどなるほどと言いながらグビグビ…つまみはシャコだの、ブリ大根だの、ワカメ酢の物、カニ味噌豆腐、豚生姜焼き。『トップ2』の主題曲や韓国人歌手『Rain』の新曲のカタコト日本語がたまらなくカッコイイ!なんて話をしてたら、あっという間に午前4時過ぎ…薄明るい空を拝んでから就寝。

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中:わかりにくいがエビス(奥)と発泡酒の色を比べてる 右:最近飲んでる日本酒

日曜日はさすがに二日酔いでした…昨晩はかれこれ8時間近く飲み続けていたからなあ、酸素吸引も酒量が過ぎれば効き目が薄くなるのだろう。午前中は動けなかったが、昼過ぎから温泉とサウナで汗を流しどうにか復活。その後の予定でカミサンとケンカになるが、そのまま栄助寿司で食事、買い物を済ませ帰宅。夜になっても機嫌の悪いカミサンとサッカーを見ながら夕飯。昨夜の残りのカニ味噌とカニカマを和えたやつとか、マグロをつまんでたら頭の中で声が「これは冷酒でしょ、だって冷蔵庫に冷酒があって目の前に立派なつまみがあって、そんでそんで…」と逃げ場がなくなり、恐る恐る飲んでみると意外に大丈夫だったのでチビリチビリと…でも、すぐに酔っぱらってしまいグラグラしながらも1時過ぎまで飲んで「こんなんで、明日ちゃんと起きれるかなあ~」と不安を訴えつつ就寝。

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左:純かにみそ…たっぷり過ぎて持て余し気味 中右:居候達がベランダを汚すので大掃除した

そういえば、カミサンが日記に「うちのダンナは酔うと粗相して…」みたいな事を書くようになってから「実はうちのダンナもこないだ漏らして…」みたいな話をよく聞くようになった。なんだ、意外とみんな漏らしてるんじゃん!みたいな…そうこうしてるうちに、カミサンが飲み屋で仲良くなったおばちゃんとかにも話すようになっちゃって…したら、やっぱり「実はうちのダンナも…」で「ああ、うちのダンナだけがだらしないのかと思ってたけど、そうじゃないのがわかってホッとした~」とか感謝されちゃったりして。まあ、30過ぎの男性の多くは一度位ちびった事がある…んじゃないかなあ?ていうか、そうだといいなあ~

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数週間ぶりに鬼がらしにも行ってきた 中:チャーシュー 右:ミンチ

飲酒履歴

銅町『一ぱいや』は密かにボクが山形で一番の大衆居酒屋だと思っている“全国レベルの良い店”である。筆文字の踊る看板、民芸調の店内には提灯やらひょうたんなどが雑然とぶら下げられ、壁には相撲関係のポスターが所せましと並んでいるが、掃除がゆき届いているのでゴチャゴチャながらも清潔感があり、居心地いい。メニューはどれも格安でありながら美味、つきだしに出てくる醤油漬タクワン(2枚)もシャキっと水々しく輝いている。土日祭日がお休みなのと、午後9時閉店ということもあって頻繁には来れないが、来づらいトコもまた魅力的であったりする不思議な店だ。

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まだ陽の暮れぬ午後6時、久々に『一ぱいや』の暖簾をくぐった。まだお客のいない店内は、前後にある戸が開け放たれ気持ちいい風が通っている。カウンターの一番端の席に座り、奥にいるのであろうお父さんに声をかける「こんちわ~」「あい、らっしゃ~い」威勢のいい声が聞こえ、店の奥からお父さんがゆっくり入ってきた。まずはビール(大瓶550円)と煮込み(350円)を注文するが、どうも以前に増して耳が遠くなってしまったようで大きな声を出さないと通じない。「ビール!とね…煮込み!をください」やっと大きくうなずいてくれてこっちもホッとする。ビールをキューっと飲み干し煮込みを一口…うん相変わらずうまい!やわらかいモツと、鍋に注ぎ足され続けているこってりドロドロの汁が渾然一体となってたまらない。半分程食べると今度はテーブルの一味唐辛子と青海苔をかけて混ぜる…さらに味が複雑になってこれもうまい!

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白モツとレバー(各80円)を頼み、ビールを飲み干すと燗酒(250円)を頼んだ。苦味の深いモツ焼きのタレも、注ぎ足しでできたどこにも無いこの店オリジナルだ。2杯目の燗酒を注いでもらうと、お父さんはここでお母さんとバトンタッチ「そんじゃ、そんじゃ」と客ひとりひとりに挨拶してカウンターを後にする。お母さんと目があうと「あら、ひさしぶりじゃない?」「ですね、おじゃましてます」とご挨拶、何度か話し込んだ事があるので顔は忘れられていないようだ。我々の後に入って来た2組のお客さんはどちらも新規らしく、お母さんにこの店の38年の歴史を御教授いただき深くうなずいている。

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カミサンが、追加で焼いてもらったレバーを一口食べて目を丸くしている「さっきとちがう?」「ちがうちがう、全然ちがう」じゃ、ボクも一口…なるほど、お母さんが焼いた方は中身がかなりレアでトロリとおいしい。2人でブツブツ言ってるとお母さんが近づいて来て「どう?」「おいしいです、さっきはお父さんに焼いてもらったんだけどちがいますね」「そう、アタシはあまり焼き過ぎないのが好きなの」「うんうん」笑みを浮べながら焼き方へのこだわりを聞かせていただく。3杯目の酒が空になったので別のお客さんと話し込んでいるお母さんに「そろそろ帰ります」と告げると「あら~」と言いながら、ちょうど焼いていたレバーを2本我々の皿に乗せて目配せする「あらら」「これ食べてから帰ったら」「すいません…」カミサンを見ると、こっちも目配せしてる…だよな、このタイミングで帰るのは不粋ってもんだ「じゃあ、お酒もう1杯」「あら、いいのよ?」「いやいや、せっかく…ホラもったいないからさ」上げかけた腰を戻して、熱々のレバーを早速ガブリ!うん、やっぱりウマイ!

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男用手洗は裏口を出た所にあるが、女用手洗は裏のお宅にお邪魔しないといけないので気軽には行けない。ただ、カミサンは何度かお宅でお孫さんに会ったり(美少女だそうな)、犬とたわむれたりしてなかなか戻ってこない事も多いので、デメリットばかりだとは限らなそうである。基本的にお父さんとお母さんは、注文を聞いて焼いて出すだけ、洗い物や雑用は娘さんがちょこちょこと顔を出して、ちゃっちゃ手際良く片付けてゆく。2人共ご高齢で、今回はお母さんもずいぶん耳が遠くなっていた…この素晴らしい居酒屋があと何年もつかはわからないが、できる事なら娘さんが継いでくれればなあ…身勝手な願いだが、帰り道はいつもそんな事を考えてしまう。
 

YEBISU

今週はやけに忙しい…が、それなりに仕事をこなせてるので気分は悪くない。思い悩んで作った作品が、ちゃんと“それっぽく”見えてるとちょっと嬉しい。が、あくまで“それっぽく”見えるものは、それっぽく目に馴染んでしまうのでインパクトは少なく、自分以外の人とは喜びを共有できないのが悲しいところだ。

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sachikaさんが毛玉工房の商品を抱えたチビっ子の写真を送ってきてくれた。一緒にボク宛にCDが入っていたので早速再生してみると「私の名はsachika… 時空を越えて彷徨う女…」から始まって、sachikaさん自身が延々と自分の半生を語り続けるという内容で、カミサンと2人で震撼しつつも最後まで聞きいってしまった。いや~9歳の時にお父さんを探し渡ったエクアドルでの巨大イグアナとの決闘のシーンは思わず鳥肌立ちましたよ!

嘘でした…すいません。
そして『レスラー/竹中直人』のCDありがとうございました。

同封されていたチビっ子の絵を見て改めて思ったのだが、子供の絵というのは何でこうも魅力的なのだろうか。例えば大人に、度のあってないビン底メガネをかけさせ、手足をロープで縛り、口にくわえたクレヨンで絵をかかせても、出来上がった作品を見て自分で「うむ、なかなか良い」とは思わないだろう。でも、子供は自分の絵を「うむ、なかなか良い」と思ってたりするんだもんなあ…チビっ子ちゃんの絵も、裏をめくると描きかけてやめた『失敗作』があったりして、彼女の中で非常にシビアな選択がなされていたことが伺い知れ、それがまた微笑ましい。

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数日前に買ってきた日本酒は燗より冷やの方がおいしかったので、いっそ冷蔵庫につっこんでキンキンに冷やし、冷酒として飲もうと閃いたのだが、なにせ日本酒飲み始めたのが最近の事なので適当な器がない。なので、容量的にちょうど良さそうな物で代用したら、なんとも風情のない雰囲気に…(右上画像)でも、ほんとにトロリとした上品な冷酒の味になってくれた。

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RED PEPSIはあまりインパクトのない印象…BLUEの方がおもしろかったなあ。先週、トランクさんが酸素水だの酸素スプレーだのを「スーハー」やって「う~ん、効く~」とか言ってたのをアホかと思いつつ眺めていたのだが、妙に気になってしまい結局真似して買ってしまった。うまく活用すれば二日酔い防止になるんじゃないかと思い、昨夜本田夫妻とビデオチャット晩酌してる時に「スーハー」しつつ飲んだ。結果的に二日酔いにはなってないが、これが酸素のおかげかどうかの確信はもてないわけで…とりあえず、以後も引き続き使用してみようと思っておる次第
 

DRAW THE LINE

単にボクが楽しみ方をつかめてないってだけかもしれないが、どうもサッカーのTV中継が好きになれない。格闘技のような刺激の強い、一瞬の気の緩みが勝敗をわけるような緊迫感のあるスポーツ中継に馴れちゃってるからか、ダラダラとボールを追いかけてる姿を見ていてもイライラするばかりだ。

何試合か前の対戦後に中田英明が「チームプレーうんぬん以下、みんな走ってさえいない」みたいなことを言っていたが、月曜日の試合も日本チームのボールに食らいつこうというガムシャラさは感じなかった。頭で考えてクールに敵を出し抜こうとしてるかのような『チーム全員アオレンジャー』みたいな…

後半戦が始まっても、その印象は強くなるばかりだったのでバカらしくなりジョギング(という名の深夜徘徊)に出かけた。夜中の住宅街をペタペタ走ってると、そこいらのアパートから「あぁ~」という嘆き声が聞こえたので「やっぱ負けたか」と思った。こんなんだったら、いっそ『チーム全員キレンジャー』な方がまだいいもの見せてくれそうな気がする。

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ちなみにキレンジャーは、食いしん坊のデブキャラで典型的な三枚目だが、戦隊シリーズの中で唯一【殉死】してる事でも有名である。
 
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