2012年04月
ブランコを題材にした写真ネタは、実は数年前から暖めていたものだ。ジュンにも話し「おもしろそうじゃない、協力するよ」とも言われていた。自分でやりたいという気持ちがあり、家族が協力を申し出てくれているのに進まない…ヤル気はあるのにスル気がない…そんな事ってありますよね?自分ドンマイ!
最初考えたのは、『ブランコソムリエ』というネタだ。ソムリエの格好をしてブランコにのり、そのブランコの良し悪しを語るというわけだ。ブランコの高さ、イスの形状、たちこぎした時の景色、鎖の腐食具合、こいだ時の音色…公園を何ケ所かハシゴしてみるとわかるが、意外に各々ちがいがあるのです。なので、そこら変の個性を綴りつつ「はじめてのデートに最適」とか「つらい出来事があった時、ひとりでしんみりしに来るのにベスト」とか適当なことを書くつもりだった。
次に考えたのは、誰かを誘って一緒にブランコをこぎながら写真を撮って会話して、それを書き起こすというネタだ。“誰か”ってのは、まあジュンでもいいし近所の知り合いでもいいし、県外から遊びに来てくれた友達でもいいし…とにかく(個人的に)ブランコってのは写真の被写体として面白いし、正面向き合わず“こぐ”という作業を自分の好きなペースで行えるブランコは、何気ない会話をするのにとても適していると思ったのだ。「最近どう?」から始まる10往復くらいの会話と、2人並んでブランコをこぐ写真だけで、何か魅力的なものが作れる気がしたのだ。
気がしたのだが、実行にうつさぬまま数年の時が流れた…で、もう色々めんどくさいことを省いて、単にブランコをこいでる自分をジュンに撮ってもらうことにした。「どっち側からどういう風に撮る」というザックリとした指示だけで、あとは好きにシャッターを切ってもらったのが一連の写真だ。「やはり、おもしろい!」と思ったし、ジュンもそれなりに満足感を得たようだった…めでたしめでたし。
ブランコに対しては物凄く強烈な記憶がある。あれは、まだ小学校に上がる前…もしかしたら幼稚園に入る前だったかもしれない。実家近くの公園で遊んでいて、ブランコの柵でクルンと前回りできる事に気がついた。まだ鉄棒に手がとどかないような小さい時だったので、柵でクルンは「何かまったく新しいスゴイことが出来たぞ!」という大きな興奮があった。
その時、たまたま公園で遊んでた子達が自分より年下だったので、みんなに声をかけブランコの柵まで集まってもらい「今からボクすごいことするから」と高らかに宣言した。で、柵に手をかけた時に何かフッと変なことを思いつき…柵が『┬─┬─┬』こーなってるでしょ?これの『─』ここで回ればいいのに「真ん中でクルンした方がカッコイイな」と、何をもって真ん中だかわかんないけど、そんなことが閃いてしまい『┬』の部分で回ったら、当然オデコをバチーン!としたたかに打ちつけ、大泣きしながらその場に倒れこんだ。気転の利く女の子(年下)がボクの母を呼びに行ってくれて、病院に行ったのかな?行かなかったのかな?その変はアヤフヤだけど、あの時の見栄を切っておいて大失敗っていう恥ずかしさと痛さが綯い交ぜになった感覚…自己嫌悪は、未だに鮮明に思い出される。
ていうか、『ブランコの思い出』じゃなくて『ブランコの柵の思い出』だなこりゃ…
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