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ジュンも連載させていただいてる山形のタウン誌『月刊山形ゼロニィサン』の別冊という形で『山形ランチパスポート』(以下ランパス)という冊子が発売されたのが5月。この冊子を見せれば、掲載されてる80店舗のランチが一律500円でいただけるという…まさに無職ヒマ有りのボクにはうってつけの企画なのだが、発売当初はあまり惹かれなかった。何故かというと、こういう企画にノッてくるような「飲食店でサクセスしたるで〜」みたいな商売っ気あり過ぎるお店が、あまり…という好みの問題。だが、発売から数日たつとTwitterなどで、知り合いがランパス利用して食べてるランチが予想以上に魅力的…アレ?と思いながらタイ旅行10日間を済ませ、帰ってくるとランパスはほぼ品切れ状態!こうなると俄然欲しくなってしまうもので、県内の本屋アチコチ足を伸ばして探し回るがナッシング!諦めかけていた頃に、匿名希望の知り合いが「譲りましょうか?」と声をかけてくれ、どうにかこうにかゲット!ありがたや、ありがたや…ジュンがTwitterで騒いでくれたのが功を奏したのでした。

で、実際手に入れて見てみると、意外にボクが思ってたような「飲食店でサクセスしたるで〜」みたいな店は少なく、むしろ「山形初の企画でどうなるかわかんないけど、協力してみるか」って感じの…それなりの知名度はあるので今さら店を知ってくれというわけではないけど、あわよくば落ち着いてしまってる集客数に刺激を与えてみたい…みたいなお店が多い気がした。以前から気にはなってたけど、なかなか行く機会が無かった…という老舗もチラホラ…俄然燃えてきちゃう!というわけで、6月12日に手に入れ1ヶ月半で回ったお店37店舗!有効期限もあと10日を切ってしまいましたけど、最後まで堪能させていただきたいと思っております。

んで、色んな店を食べ歩いて思うのは、とにかくランパスを利用してるお客さんがかなり多い!ということ…山形でこういう企画初めてという事で、企画者側もお店側もどうなるかわからずGOしてる感じなのだろうが、多分予想してた倍…じゃ効かないな、5倍10倍の来客数があったんじゃないだろうか?路地裏の住宅街にポツンとあるような飲食店に開店11時からランパス持参の客ばかりが5組!とかザラにある光景で、大体ランパス掲載のランチの通常価格は平均800円くらいだから、儲けほとんど無いか店に寄っては「ランパスの客が来れば来るほど赤字…」みたいな場合もあると思う。

店によっては、「一日のランパス利用人数を制限させていただきます」や「土日はランパス利用お断りさせていただきます」という風に急遽入客制限を設け対応してたり、ランパス混雑に疲れてしまったのか、行ってみたら臨時休業…という店も少なくなかった。そんな中でも、努めて他のお客さんと分け隔てなく接客してくださり、明るく「来てくれてありがとう」と会計時に微笑んでくれるような店には、自然と「必ずまた来させてもらいます」とこちらも笑顔になってしまう。「安いからといってゾロゾロ来やがって…」という態度でリピーター潰しをするのか、「どうせゾロゾロ来るんだから全員リピーターにしてやる!」と腹を括るか…予想以上にその飲食店個々の本質に刃物突きつけるような展開になってる気がした。

にしても、こういう光景が見れたのは、ホント初めての企画だったからこそであり、ひょっとしたら第二弾は無いかもしれないし、あったとしてもこの第一弾のデータを把握して冷静に計算して参加してくる店がほとんどになるだろうから、今回のようなヒリヒリ感は薄くなり、恐らくは最初にボクが危惧していたような「飲食店でサクセスしたるで〜」みたいな店ばかりになってしまうかもしれない。というわけで、この一度限りのパーティーに乗り遅れそうになった我々にランパスを譲ってくれた匿名希望さんに再度感謝!ありがとうございました!