年末に帰省した時、実家裏の田んぼ道を歩いた。子供の頃は毎日のように通い、ザリガニやザリガニやザリガニを捕まえた思い出の場所である。住宅街と住宅街の“溝”という感じで横たわる田んぼに沿って細いドブ川があった。流れてるのは下水工事の行き届いていない住宅から漏れてくる生活排水や、近くにある汚水処理場から流れ出た白く濁った水…もちろん、そこを泳ぐ生物などいるわけもなく、洗剤の泡が浮かぶその流れを子供心にも「気持ち悪い」と思っていた。そんなドブ川周辺にホタルが現われるようになったと聞いたのは数年前、両親に言わせると「荒れ地になってた休耕田を市民団体が清掃したりして、昔より随分キレイになったんだよ」とのこと「へえ~」と思ったものの、わざわざ足を運ぶことはなかった。
んで、こないだついに訪れたのだが、遠目で見てると確かに30年前より自然を感じさせる風景…おおっ、環境意識が高まってドブ川が透明になったんだな?と思って近づいて驚いた、昔のまんま!合成洗剤の泡が虹色に輝く真っ白なドブのままだったのである。そして、さらに驚いたことに、そのドブ川にシラサギが立ってるではないか…ええっ?と思って一緒に歩いていた父親に「シラサギ?」と聞くと「ああ、最近どっからか来るようになったんだ…結構何匹かいるよ。それより、カモが多くてな」確かにしばらく歩くと、ドブ川を何匹かのカモが泳いでいる…ええっ?ええっ?
どうやら、ホタルが現われるのはそのドブ川自体ではなく、ドブ川にそそいでいる小さな湧水だか汚水処理された水だかの細い流れらしいが、それにしてもドブ川に佇むシラサギやカモというのは、そこはかとなく無気味なものであった。川沿いの遊歩道をしばらく行くと、生活排水の濃度が高まり水温が高くなったせいだろう…夕方の冷え込みの中で、ドブ川全体にモヤがたちこめ悪夢のように気味の悪い光景を作り出していた。スポーツウェアを着込み、小型犬を連れた年配の方達がたくさん散歩しているが、誰もモヤに包まれた川を凝視する人はなく、我が父親も同様であった。
早く山形に帰りたい…心からそう思った。
この写真は、会社近くの川に佇むシラサギ…この川だって、キレイとは言えたもんじゃないけど、あのドブ川に比べたら天と地…いや、天国と地獄だよ。
んで、こないだついに訪れたのだが、遠目で見てると確かに30年前より自然を感じさせる風景…おおっ、環境意識が高まってドブ川が透明になったんだな?と思って近づいて驚いた、昔のまんま!合成洗剤の泡が虹色に輝く真っ白なドブのままだったのである。そして、さらに驚いたことに、そのドブ川にシラサギが立ってるではないか…ええっ?と思って一緒に歩いていた父親に「シラサギ?」と聞くと「ああ、最近どっからか来るようになったんだ…結構何匹かいるよ。それより、カモが多くてな」確かにしばらく歩くと、ドブ川を何匹かのカモが泳いでいる…ええっ?ええっ?
どうやら、ホタルが現われるのはそのドブ川自体ではなく、ドブ川にそそいでいる小さな湧水だか汚水処理された水だかの細い流れらしいが、それにしてもドブ川に佇むシラサギやカモというのは、そこはかとなく無気味なものであった。川沿いの遊歩道をしばらく行くと、生活排水の濃度が高まり水温が高くなったせいだろう…夕方の冷え込みの中で、ドブ川全体にモヤがたちこめ悪夢のように気味の悪い光景を作り出していた。スポーツウェアを着込み、小型犬を連れた年配の方達がたくさん散歩しているが、誰もモヤに包まれた川を凝視する人はなく、我が父親も同様であった。
早く山形に帰りたい…心からそう思った。
この写真は、会社近くの川に佇むシラサギ…この川だって、キレイとは言えたもんじゃないけど、あのドブ川に比べたら天と地…いや、天国と地獄だよ。