禿生海峡冬景色

山形在住【食いしん坊中年男子】の平穏な日常に突如襲いかかる妻子と愛猫の嘔吐!そしてその内容物について…

2008年03月

BOOK OFF

休みの日、妻と市内のBOOK OFFを何軒か回って、100円の棚を見て回り「ん?」と思った本を片っ端から買って来る…という遊びをたまにやる。使った金額の割に満足感があるので、買い物でストレス解消できる方にオススメ…や、薦めるほどのモンじゃないか

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『ファミ通のアレ/竹熊健太郎・羽生生純』1~3巻
竹熊健太郎は好きだけど、羽生生純の絵はあまり好みじゃないので読んだ事なかったんだけど、全巻並んでたので「100円だからいっか…」の精神で捕獲。読んでみたら思った通り『サルまん』の焼き直し失敗!て感じで苦しかった…

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『サルまん/相原コージ・竹熊健太郎』上巻
オリジナル版は持ってるんだけど、友達に貸しっぱなしなので久々に読みたいな…と思って捕獲。去年発売された愛蔵版が出るまでは、この新装版もヤフオクとかで結構な値段ついてたんだよな…読んでみたけど相変わらず面白い。

『π/古屋兎丸』1、5巻
古屋兎丸好きだから捕獲…とりあえず1巻をパラパラとめくり「そっか…」と思って、そのまま読んでない。でも、頑張って読むつもり

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『音楽生活』Vol.2
会計中、妻に「あれ、コレ1冊持ってない?」と言われたので、もしかしたら本棚にもう1冊あるのかもしれないけど「2冊あってもかまわねえ!」と思うくらい面白いから構わん!BURRN!のバーン・コーポレーションが2000年に出した雑誌で、HM/HRとか洋楽ロックをサブカル的視点から面白可笑しく検証しました…みたいな、歴代ウォークマンの写真がカラーページにズラッと並んでたり、エッセイの執筆者も無駄にユニークだったりして最高。

『きょうの猫村さん/ほしよりこ』1巻
ネットで全部読んじゃったから別に単行本は…と思っていたが、100円とあらばこのまま無視できぬと思い捕獲。

『怪』第9号
この雑誌はめったに100円の棚には来ないんだけど、たまにポツーンと佇んでることがあるので、見つけたら捕獲するようにしている。妖怪本はじっくり読み込むより、トイレでパラパラやってるくらいの方がいい気がする…ので、帰宅後すぐトイレに連れてった。

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『神罰/田中圭一』
田中圭一の手塚ネタが大好き。それ以外の漫画はあまり好きではない…秩父山とかは積極的に嫌い。手塚治虫の作風はサンプリングしやすいと前々から思ってたので「COMIC CUE」で田中圭一を初めて読んだ時「これこれ!」と思った事を(ボクにしては)鮮明に覚えている。

『女子プロレス読本/別冊宝島』
女子プロレスってホント、悲惨な裏話が多い…というか裏話の似合う職業だと思う。だから、別に大きく脚色しなくても女子プロレスの世界で常識とされている事や体験談を聞き出すだけで、ギョッとするようなエピソードが集まるという…

『女子カメラ』
古めかしい表紙だなあ…と思いながら奥付を見たら2006年発行だった。妻が「読んでみたい」というので捕獲。

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『臍下の快楽/安彦麻理絵』
妻の趣味。ボクはあまり女性作家の下ネタ含ぶっちゃけストーリーって得意ではないので、ななめ読み。ちなみに、安彦麻理絵って山形出身なのな。

『東京リラックス/太田垣靖子』
こういう文字とかイラストがこちゃこちゃとギッシリ描いてある本が大好き!でも、太田垣靖子はごちゃごちゃ度が高い割に、読後感が薄味なので新書で買うことはしなくなった。以前は結構マメに集めてたんだけどなあ…

『少年文芸』第2号
自費出版ビジネスで良くも悪くも話題になっている新風舎の文芸誌。谷川俊太郎、リリー・フランキー、羽海野チカ、池松江美、佐内正史と豪華な執筆陣の名前が並ぶ中、後半に自費出版本の紹介が何と50冊も載っている!さすが新風舎!またこれを宣伝文句に加えて、自費出版ビジネスで稼ごうって魂胆か?個人的に「これ、タイっぽいな…」と思いながら読んだ漫画の作者が、ホントにタイ人(ウィスット・ポンニミット)だったのがニンマリ(「ボクってさえてる~」みたいな)だった。

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『さよならみどりちゃん/南Q太』
『天井の下/南Q太』
妻の趣味。南Q太だけに限らず内田春菊とか安野モヨコ、岡崎京子の描く所謂ベッドシーンが得意でない…なんか無味無臭なAVみたいで。コテコテな少女漫画のキスシーンとかの方が、ボクにとっては全然リアルだしドキドキする。もちろん、個人的な好みの問題としてです。ちなみに、いまの南Q太のダンナって安彦麻理絵の元ダンナなのな。

『悲劇排除システム/業田良家』
デビュー作『ゴーダ君』の時から読んでるので、業田良家がこれからどこに行くのか興味ある。でも、この作品は…何か…あまりひっかからなかった。

以上、18冊で1,800円也
「買ったぜ~」じゃなくて「狩ったぜ~」な達成感が楽しいのかも

 

I THINK TIBET

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結局、パソコンの前で色々調べても何が真実なのか?何が真実でないのか?は、釈然としない。暖房の効いた暖かい部屋で、洗濯したばかりのパジャマを着て、食材がギッシリ詰まった冷蔵庫から持ってきた缶ビール片手に世界を憂れう…いい御身分だな、と自分でも思う。でも、ボクはチベットの事を考える。中国の事を考える。家族の事、仕事の事、自分の生活に関わる色々な事に頭悩ませた後の、残りメモリみたいなトコしか使わず申し訳ないが、それでも精一杯考える。もし、こんなことこんなことが真実だとしたら…いや全てが真実ではないとしても、チベットのダライ・ラマが提示した『五項目和平プラン』と、中国の温家宝の『チベットが独立放棄し、台湾が不可分の中国領土と認めるなら対話してもいい』という発言には、あまりに温度差がある…ていうか、台湾関係ないし。

もし、中国がチベットを完全に手に入れたら、上でも言ってるように次は間違いなく台湾、その次は沖縄、そしてその後は…考えると怖くなるけど考える。「まあ、難しい問題ですな…」と濁すのも、いっそのこと無視できたら楽なのかもしれないけど、それはしない。調べる…そして、考える…考え続ける。

 

芽峨根屋

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2008年3月15日、七日町のはずれで一軒の居酒屋が暖簾をおろした。

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マスターが1人きりでやっていた小さな店。

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はじめは味気ない地味な店だったが、マスターが内装をいじりはじめてから雰囲気が変わり、随分と個性的な空間になった。

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オープンからまもなくこの店を訪れたボクは、なんと五年間…毎週通ってた時期もあったし、足が遠のいた時期もあったけど、ずっと仲良くさせていただいた。

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山形の友達はほぼ100%、県外の友達もたくさん連れてきたし、ここで知り合って友達になった人も少なくない。

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カウンターに座り、たまたま隣合わせた方と話し込む楽しさを覚えたのは、この店のおかげ…といっても過言ではないだろう。以前は、隣の客どころか店員さんに話しかけられるのさえ苦手だったんだけどなあ…

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色んな方とお話しさせていただき仲良くなったのが、特に印象に残ってる常連のお客さんがいた。タナカさんという80歳過ぎのばあちゃん…毎日、自転車をこいで1人店に来ていた。ボクが妻と2人で店に顔をだすと「あんたたちは、いつも一緒で仲良くていいね」と微笑み、色んな話しをしてくれた。お酒はあまり得意でないタナカさんに、よくビールをご馳走になった。そして、帰り際いつも妻に「あんた、いいダンナを見つけたね。飽きたらアタシにちょうだいね」と囁いてから帰った。

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5年続いた店の最後の日とあって、お客さんが入れ替わり立ち替わり訪れていたのだが、22時を回ったあたりで一段落…マスターがエプロンをはずしカウンターに腰を降ろした。そして、皆で先月突然亡くなってしまったタナカさんの想い出話をした。「きっと、タナカさんあそこらへんで聞いてるな」と、マスターが天井を指差して笑った。

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「最後だから、店の中あちこち写真撮っておくよ」そう言ってカメラを取り出し撮影していたら、マスターが「それ、ブログとかに載せるの?」と…「いや、載せないよ。載せていいなら載せるけど」「ぜひ、載せてくれよ」「え?あ、そう…」

看板の灯を落とし、マスターがつぶやく「はあ…終わったな」「ですね」「終わった、終わった」「ていうか…」ボクは壁の貼り紙を指差し続ける「“移転”なんだから“閉店”てちがくないですか?」「う…いや、この場所ではお終いなんだから閉店でいいんだよ!」「でも、何となく“閉店”ていうとシンミリしちゃうじゃないですか~」「ここの場所は閉めるんだから、いいの閉店でいいの!」「え~、誤解を招く表現だなあ…」「いいの、いいの!」

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結局、2時までみっちり飲み「代行呼んだから一緒に帰ろう」と言われ店を出た。4月からは花小路!新築の大きな店舗で営業!カウンター10席!広いテーブルが4卓!トイレも2つ!どうなることか、楽しみやら不安やら…新店舗に行ったら、しっかりレポートさせていただきますんで、是非気になった方は足を運んでいただきたい。

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“メンション”

弱り目に崇り目とうやつなのか…先週メシを食っていたら、虫歯治療したとこに詰めてた詰め物がポロリと取れてしまったので、かかりつけの歯科医に持って行った所「中が虫歯になってるね」という事で治療…詰め物も作り直し「細かい虫歯が何ヶ所かあるから、しばらく通ってください」とのこと。今年はアレだな、医療費控除10万円行くな…病院でもらった領収書捨てないようにしないと。

現実逃避に、また不動産サイトで間取り図ばかり見ている…最近は、賃貸より売買物件の方がおもしろい。こないだ見つけたのは、蔵王温泉にあるリゾートマンション、ワンルームで80万円!もちろん中古だし、家族がいるのでワンルームなんて現実的ではないけど80万円ポッキリでマンション買えるのよ?(毎月の管理費はあるけどさ)しかも、館内に大浴場があるのよ?もちろん温泉よ?そして、ここから会社に通うってボク多分無理じゃないんだよな…まあ、冬は雪道を山登るの怖いだろうけどさ…でも、きっと通える。なんだか、妄想広がっちゃう…

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 http://www.central-estate.jp/baibai/b_shosai/ces003.html

 

SWEET&SOURLIFE

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先月、半田くんのライブを見に行った時、そのイベントのトリに出演したのが『SWEET&SOURLIFE』という山形出身のバンドであった。現在は吉祥寺を拠点に、メンバーそれぞれ仕事をしながらバンド活動に励んでいるそうで、インディーズから発売したアルバムをひっさげての凱旋ライブだったわけだが、そのアマチュア離れした演奏力、パフォーマンスに度胆を抜かれた。あまりにプロっぽい音なのだ。発売したCDもインディーとかメジャーとかはっきり書かれてなかったので、相当期待して聞いたのだが、どインディーの音で、これまた逆方向に度胆を抜かれた。

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まあ、CDはともかくとして、ライブはホント凄い完成度…興奮しながらも冷静に自分達の音楽を伝えようとする姿勢が最後まで崩れず、途切れず、ギターがベースがドラムが喜んでいるかのように音楽を奏でている。オーラ…なんて大袈裟なものではないが、ボーカルの御田くんのことをパチリパチリと数枚撮ったら、こんな音楽雑誌のグラビアのような写真が撮れてしまった。ボクの腕がどうこうじゃない。明らかに被写体にカメラが操られているのだ。

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『SWEET&SOURLIFE』の音楽性は、メロディアスでハードなロック…所謂メロコアと呼ばれる音楽に附随されるのかな?ボクのつたない知識からいうとハイスタやハワイアン6に近しい系統であると言えるだろう。音の完成度はかなり高いのだが、問題は歌詞…山形弁の折り交ぜられたストレートな歌詞は、40近いひねくれオヤジの耳にはちょっと拙く聞こえると共に、気恥ずかしさを感じる部分も少なくなかった。だが、曲を書いてる御田くんもそこらへんは分かった上で腹を決めて綴っているのだろう…その意志は曲のそこかしこからも感じる。ボクが一番好きな歌詞は『室町幕府』の後半、山形弁のパートだ。

 あの時はあだなごと言ってごめんね
 自分のごどばりだっけずね
 そればわがってそばさいてけだね
 何もしゃねっけのはオレだずね

 いいこと言おうとすねくてもいい
 ありのままで唄ばうたえばいい
 だからいつまでも忘んにぇように
 この唄を紙から音にする

標準語で始まるこの唄が、曲の盛り上がりと共に山形弁にスイッチしてほとばしる気持ちに深い情感を与えている。独り語りしてるうちに熱が入って早口になるかのごとく、訛りが昂りを表現しているのだ。これはいいよお…クるよ。

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彼らは今、仕事の休みを利用して(御田くんは幼稚園の先生でもある)全国ツアーを回っている。27歳というもう若くはない彼らなりの、《若さ》という免罪符を掲げた最後の冒険なのかもしれない。オフィシャルサイトにあるブログを読む限りでは、全国でも受け入れられ絶賛されているようだが、そのツアーもやっと折り返し地点、今週土曜には新宿で、週明けから福島、仙台と上って来週土曜は山形でライブ。もし、この記事を読んでちょっとでも気になった方はぜひ下記URLの視聴サイトで彼らの曲を聴いてみて欲しい。とりあえず、ライブはこの音源の1000倍はかっこいいから、これで「悪くないんじゃない?」と思った人はライブに行った方がいい。おそらく後悔はしないだろう!もし後悔したら尻の穴でうどん食ってやるよ!

…ミツオくんが

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 SWEET&SOURLIFE 視聴サイト
 http://www.audioleaf.com/suisawa/

 SWEET&SOURLIFE オフィシャルサイト
 http://suisawa.com/main.html

 
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