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結局、その道端で1時間ばかしボケッと街を眺め「このままフラッとこの国の人になっちゃう」系の妄想でいい加減、辛くなったり悲しくなったりして気が済んだので、立ち上がり来た道を引き返した。

途中、道端で玉子を並べ売ってるおばちゃんがいたので「これ、ホビロン?」と聞くと無表情のまま「ああ、そうだよ」との答え…あやさんがベトナム出た後も「美味しかった、また食べたい」と言ってたのを思い出し「じゃあ、4つちょうだい」と言ったら、きっと外国人がホビロンなんか買うと思ってなかったぽいおばちゃんの表情がはにかむような笑顔になり「え、マジで?」みたいな感じで、ホビロンにつける塩コショウを小袋に詰め、蓼の葉も入れとくね!みたいな…何か、やけにフレンドリーでしかも「いくら?」って聞いたら、まあそういうおばちゃんて英語もままならないから何円…じゃない、何ドンか…て言ってるのかもわからず、いいや!と思ってベトナムドンの札束をバッて出したら、一瞬戸惑ったおばちゃんは札に手をつけず、自分の荷物からメモ帳を取り出し金額を書いてくれた…ちゃんと普通に相場な金額で、ホッ

その後、雑貨屋の店番のお姉ちゃんも、同じようなはにかみ笑顔でメモ帳に金額書いてくれて、バインミー屋台でも、ジュース屋でミネラルウォーター買った時も凄く皆優しい対応で、ほんの数日前この旅の前半でこの国の物売りの人達に感じた印象と全然ちがった暖かみに…何か驚いちゃって…それは、自分がいま道端で1時間黄昏れてた事によって、この街の空気(おもに排ガス)に馴染んでたからなのか?仕入れうんぬんのギラついた気持ちが無かったからなのか?単純に1人ぼっちだったからなのか?それはわからないけど。とにかく嬉しくてテンションすごく上がった状態で、両手にビニール袋いっぱいぶら下げ「これ、国際線の飛行機に乗る状態じゃないよな…コンビニ帰りかよ」とか思いつつも「皆、喜んでくれるかな~ホビロンはさすがに喜ぶでしょ!フフフ」なんてニヤつきながら、チケットもらってチェックイン、出国審査通って、荷物検査通っ…全部取り上げられた。

X線の荷物検査通って、何も言われなかったから「ヨッシャ」と思いつつ素通りしかけたら、「ちょっちょっちょ」って大柄のおばちゃん職員に止められ、ビール・ミネラルウォーター・ホビロン没収!バインミーは許してくれた。ビールは「アイム ドリンキン ナウ ヒアー!オーケー?(ここで飲むから!」って言ったけど「ノーーー!」ですって…

んで、やっと皆と合流。ホビロン没収されて…って話したら超ウケてたんで、ネタとして回収できたと納得する事にした。んで、ドルもたくさんあるからって事で空港内売店の5ドルもするビールを買って、バインミーをガブリ!あ~あ、空港の外で買えば60円のビールがここじゃ500円かよ…

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あ、そういえば戻ってくる途中のエピソード、もひとつ思い出した!相変わらず、バイタクが横に停まって「乗ってけ!」とか言われてたんだけど、1台のバイタクが「ビッ!」とかクラクション鳴らして「どこ行くんだ?」「乗らないよ」みたいなやり取りして、チッて感じで行きかけたのにもう一度「ビッ!」て鳴らすから「うっせーな」と思いながら見たら、ボクを指差して、アゴを撫でてて、親指をビシッと上げたのよ!つまり、ジェスチャーで「お前のアゴヒゲいいじゃん!」て…いい話でしょ?そりゃ、テンションも上がるわな。

まあ、そんなこんながありつつ、この後は…

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当然のように暇を持て余したり

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バインミー食ったばかりだというのに、またフォーを食べたり

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窓の外を眺め「こんなに飛行機あるのに何故我々は帰れない…」とボヤいたり

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空港内の無料インターネット接続機で、AppleのWWDCのiphoneネタをチェックしたり(後ろに見えるのは背後霊です。

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空港内の電器屋にあったiphoneケースを凝視したり…とまあ、そうこうしてる内にやっとの事で搭乗開始!深夜0時過ぎにやっとの事でホー・チミンを出発!

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朝飯は、和食でした。差程おいしいわけではないが、こういうタイミングで出てくるしば漬けとか凄く嬉しい。にしても、今回の旅で計5便もベトナム空港の飛行機に乗ったんだけど、いい意味でベトナム人客の野蛮さには驚いた。トイレとか鍵かけなさ過ぎだし、子供とか暴れ過ぎだし、隣の席のババアはミネラルウォーター持ち込んでるし、カバンから生のライチ出して食ってるし、最後の最後でトイレでタバコ吸った客がいたのには驚いた…そんで、スチュワーデスに凄い怒られて、中学生のように苦笑いしてた…もちろん大人!

ということで、そろそろ旅の総括…まずはベトナムを見れて良かったと思う。やはり、どんなに本を読んだりインターネットで調べたりTVで見たりって…それらの実際触れずに得た知識は、知識に過ぎないんだなと。ただ、知識を持って触れると何も知らずに触れるより何倍も多くの実感を得る事ができるのだなと…後やっぱり、バンコクは最高!実に過ごしやすい!今は、ベトナムに再チャレンジ!という気持ちもあるし、次回はいつも通りバンコクに1週間みっちり!という気持ちもある…まあ、とにかくどちらにも又行きたいと思ってるわけです。今回も旅に付き合ってくれたゲンちゃん&あやさんに感謝!1週間もゼニの面倒を見てくれたポチあにきに感謝!そして、体調不良ながらも頑張って仕入れを終えた妻に賞賛の拍手を!みんな、おつかれさま&ありがとさま!

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千葉の実家でひと寝させてもらい、両親と夕飯を食べていたら闘病中だった叔父が逝去との電話…先月、見舞いに行った時に長くない事は聞いていたので、大きな驚きは無かったもののショック。父親を車に乗せ、叔父にお別れをしに行きそのままその足で山形に帰った。ボクは、ホント…赤ん坊の時から可愛がってもらってた叔父さんだったので、アレだな…何というか、何だったな…

「オトウヤン、ゼニが待ってる。お家に帰ろう」妻の言葉に背を押され、真っ暗な東北道を山形へと急いだ。