五右衛門にはじめて行ったのは、中学生の頃だったか…多分、女子が「行きたい」と言ったのだろう数名の男女グループで訪れた記憶がある。スパゲティーといえばナポリタンとミートソースしか知らないような男子学生に、五右衛門のスパゲティーは彩り鮮やかで青を基調とした内装と共に“オシャレ”を感じさせてくれるお店であった。女性がやたらと「パスタパスタ」言い出した時代を経て来てるので、もちろんお付き合いしていた彼女とも行ったし、時には男友達数名で訪れ「大盛り」や「ハーフ&ハーフ」を連呼し、意外にコッテリしている五右衛門のスパゲティーで若い腹を満たしたのであった。

山形に五右衛門は無かったが、特に「千葉に帰省したら絶対行ってやろう」とは思わなかった。その程度の存在だったのだ…が、最近仙台であの青い外観を見かける事が何度かあった。店の前を通りがかるたびジュンに「五右衛門のスパゲティ美味しいんだよ」と繰り返した。繰り返しながら、何となく自分自身が行きたい気持ちになっていた…懐かしい味を確かめたいのか、共有できるはずのない何かをジュンにも触れて欲しかったのか

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ボクは、北海道の大地の恵みのチーズクリームスープスパゲッティー・サラダバー・ロイヤルミルクティーフロートのセット。ジュンは、モッツァレラチーズとなすのミートソース・サラダバー・アイスバー、クリームソーダのセットを食べた。

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「別に美味しくはないな」と思った。ジュンはナポリタンが好物なのだが、もっぱら家で自作したのばかり食べ、外で食べようとはしない。「なんで?」と聞くと「自分で作った方が美味しいから」と言うのを聞いて「そんな自信あるの?」と笑っていたが、確かにジュンが作ったスパゲティーの方がうまい。それに、この30年で外食業界の価格設定がかなり低くなっているので、五右衛門のスパゲティー1人前1,000円弱、セット物で1,500円弱という値段設定は割高に感じられてしまったのもある。サラダバーは品数少なく、アイスミルクティーは水っぽかった。ジュンは、アイスバーの杏仁アイスが美味しいよと笑っていた。

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思い出は心の中だけで輝くものなのかもしれないし、ボクはその光を掴み損ねてしまったけれども、五右衛門の店内はギッシリと混み合っていて、又そこで新たな思い出が作られていた。こうして変に昔の記憶を美化したままでいられない現在の“しあわせ”を大事に、ボクもまた新たな『美味しい思い出』を作る旅を続けよう。

住所/宮城県仙台市青葉区川平5-12-1
営業/11:00~22:30(LO 22:00)